令和7年度(公社)生体制御学会第1回Web講習会(愛知県鍼灸生涯研修会)に参加しました
令和6年6月8日(日)に令和7年度(公社)生体制御学会第1回Web講習会(愛知県鍼灸生涯研修会)に参加しました。
10:00~10:15
表彰状授与式
(公社)生体制御学会生涯研修制度表彰状ならびに講習証授与式が行われました。

会長挨拶 山田篤先生

表彰状の授与 代表 田谷貴栄先生
10:15~11:45
「鍼灸に活かす睡眠学 〜睡眠のメカニズムと睡眠改善法〜」
(公社)全日本鍼灸学会認定指定研修C講座
日本睡眠教育機構理事長 放送大学客員教授 宮崎 総一郎 先生
本日は、睡眠のメカニズムと改善法について、睡眠に関わる質問紙表を用いながら御講義頂きました。
「昨今、睡眠に悩みをかかえる方は5人に1人、睡眠薬を服用している人は20人に1人と言われています。
鼻呼気は口呼気に比べて、乾いていて、冷たいという特徴があります。それは、口で呼気をすると体温、体の湿度が逃げていく、鼻で呼気をすることで、体温、湿度が逃げることなく、体に体温、湿度を保つことができて、生理学的に健康を保つことができます。
関連で、右肩を圧すと、反対側の鼻が通るというカナダの先生の論文があり、実際に壁に肩を押し付けると鼻が通ることが分かります。この機序として、前(公社)生体制御学会名誉会長の黒野保三先生の師匠である、高木健太郎先生の「圧-発汗反射」の論文を引用しています。また、高木健太郎先生は、右腋窩の圧迫による下鼻甲介の温度変化にも着目していました。下鼻甲介は熱交換の役目を果たしており、鼻は鼻孔から8㎝奥に入ると、外気温がマイナスの時でも下鼻甲介のおかげで35度まで上がるようになっています。湿度も外が50%以下と低くても、湿度が90%になるようになっており、肺に優しい吸気になっています。鼻吸気は口吸気に比べて、リズミカルにできます。ですので、生理学的には、呼吸は吸うことも、吐くことも鼻で行うことが大切になります。
睡眠時間の適正時間は人それぞれであり、朝に疲れがなく、昼間に眠くなければ睡眠は足りていると言えます。睡眠不足の症状として、耐え難い眠気、イライラ、集中力低下、いびきなどがあります。休日に1~2時間長く寝ているのは睡眠不足症候群が考えられ、記憶力低下、食欲が抑制されず、夜にラーメンやからあげなど高カロリーなものを食べる人が多くなります。
対策としては、朝ごはんをしっかり食べること、運動、短い昼寝、夜は光を暗めにし、就寝前には携帯やテレビをみないこと、カーテンは朝日が入りやすいように10cmほど開けて睡眠をとる、などがあります。」と御講義頂きました。

