鍼治療効果を上げる潜伏加重現象とは?
刺激の加重とは、2つ以上の刺激による効果が重なり合って単一の刺激効果より大きくなることをいいます。例えば筋収縮については単収縮が加重して強縮となります。加重の起こり方は刺激の刺激間隔により著しく相違し、両刺激が適当に隔たっているときに最も効果が大きいのです。一つ一つでは無効な刺激もいくつか重なり合うと有効になり反応を引き起こすことができる場合があります。
このことは、鍼治療でも考えられます。等間隔で週2回以上の治療頻度で鍼治療を行うということは、治療効果が残っているうちに鍼治療を受診することにより、治療効果が積み重なってくるものと考えます。これを潜伏加重現象と言います。すなわち、潜伏加重現象とは、月曜日に鍼治療を行い、火曜日は無操作のまま月曜日の鍼治療効果を潜伏させ、水曜日に物鍼治療を行うことを仮説としています。
この潜伏加重現象について、黒野保三先生が行われた基礎研究をもとに解説する動画です。是非ご覧ください。