顔面神経麻痺通信11 顔面神経麻痺に関する学会発表について
東洋医学研究所Ⓡ及び東洋医学研究所Ⓡグループでは、令和元年5月10日~12日に名古屋国際会議場で開催された第68回(公社)全日本鍼灸学会学術大会(愛知大会)において、顔面神経麻痺に関する発表を5題報告させて頂きます。
No.1の「鍼治療(筋膜上圧刺激)による末梢性顔面神経麻痺症状の改善効果 -柳原法(40点法)を用いた症例集積-」は、No.2~5などの一例報告を集めて検討した症例集積研究です。
平成14年12月2日から平成29年10月25日までに、東洋医学研究所Ⓡ及び東洋医学研究所Ⓡグループの鍼灸院に来院し、鍼治療を受療した末梢性顔面神経麻痺患者18名19相(Bell麻痺15例、Hunt症候群4例 平均年齢 49.0±14.5歳)を対象にしました。鍼治療は週1回以上の頻度で、黒野式全身調整基本穴と、症状の改善を目的とした顔面の経穴に対し筋膜上圧刺激を行い、柳原法を用いて治療効果の経過観察を行いました。
結果は19症例のうち17症例は、柳原法において36点以上に改善しました。その中には、すでに薬の服用を中止し、良好な回復を示した症例が3症例ありました。さらに発症から来院するまでに3年半や6年経過している症例にも改善が認められました。
次回は一例報告について、詳しくご紹介させて頂きます。
東洋医学研究所Ⓡ及び東洋医学研究所Ⓡグループでは、現在も積極的に症例を集積し、その治療効果を検討し、できるだけ早く後遺症を残さず、顔の表情を取り戻すことのできる鍼治療を研究しております。
是非、安心して鍼治療をお受け下さい。
(文責 井島晴彦)