令和5年度(公社)生体制御学会第3回Web講習会(愛知県鍼灸生涯研修会)に参加しました

令和5年11月5日(日)に令和5年度(公社)生体制御学会第3回Web講習会(愛知県鍼灸生涯研修会)に参加しました。

9:00~10:30

基礎生理学3

(公社)全日本鍼灸学会認定指定研修C講座 

愛知医科大学客員教授(神経内科)

岩瀬 敏 先生

本日は脳について、特に失語症について御講義頂きました。

「失語、神経心理学のはじめは失語症学からになります。運動性失語は別名ブローカ失語と言われ、発語器官に異常がなくても、物が言えなくなります。感覚性失語は別名ウェルニッケ失語と言われ、人の喋りが理解できない、自分の言葉が理解出来ないので、フィードバックができなくなります。

脳波でわかることは大きく5つあります。1.意識の低下があるのか、2.てんかんの異常な波が出現しているかどうか、3.認知症などによってどの程度脳の機能が低下しているのか、4.睡眠異常があるのか、5.脳死の判定ができます。脳波でわからないことは、頭がいいか悪いかや、夢の内容になります。」と御講義頂きました。

10:40~12:10

神経細胞、神経回路と行動

(公社)全日本鍼灸学会認定指定研修C講座       

名古屋大学環境医学研究所生体適応・防御研究部門脳機能分野教授

澤田 誠 先生

本日は主に神経回路について御講義頂きました。

「神経系には神経細胞とグリア細胞の2種類あります。人の脳は約860億個の神経細胞があります。

 カハールが提唱したものとして、動的極性の原則、電気シグナルは一方向性で伝わります。また、接続の特異性の法則として、神経接続は特定の相手、特定の部位に結合するものがあります。

 シグナルの伝達にはすべての神経細胞で同じしくみが使われており、神経細胞は分子レベルにおいては互いに大きく異なっています。静止膜電位はナトリウムイオン-カリウムイオンポンプによる細胞内外のイオン不均衡とイオン透過性の違いでおこります。」と御講義頂きました。