令和5年度(公社)生体制御学会第5回Web講習会(愛知県鍼灸生涯研修会)に参加しました
令和6年3月4日(日)に令和5年度(公社)生体制御学会第5回Web講習会(愛知県鍼灸生涯研修会)に参加しました。
9:00~10:30
基礎生理学5
(公社)全日本鍼灸学会認定指定研修C講座
愛知医科大学客員教授(神経内科)
岩瀬 敏 先生
本日は情動について御講義頂きました。
「情動は行動あるいは表現を通して客観的に捉えられる「喜怒哀楽」に関する脳の行動になります。情動は0.1秒で初期の認識がされ、0.3秒で全てを認識します。扁桃体は刺激されると怒りや恐れの感情が起こります。つまり、ヘビや猛獣などを見た瞬間、恐いと0.3秒以内に本能で思うことで、すぐに体が逃げられるよう準備します。
脳がすばやく反応する対象は悪い物事ばかりではなく、赤ちゃんの笑顔に対しても、人は怒った顔に対するのと同様にすばやい反応を示すことが研究で明らかになっています。」と御講義頂きました。
10:40~12:10
痛みについて
(公社)全日本鍼灸学会認定指定研修C講座
名古屋大学環境医学研究所生体適応・防御研究部門脳機能分野教授
澤田 誠 先生
本日は主に痛みについて御講義頂きました。
「痛みは早く伝わる神経とじわじわ伝わる神経があります。一次痛である早い伝達が行われる神経はAδ神経、二次痛である遅い伝達が行われる神経はⅭ線維になります。ハンマー等で指をたたかれた時、まず鋭い痛み(Aδ神経)を感じ、その後に持続性のうずくような痛み(Ⅽ線維)を感じます。
神経活動による感覚情報を符号化する特徴として、
- 情報の抽出をしていらない情報を無視する
- 刺激エネルギーごと(痛覚刺激、寒熱刺激など)の分業
- 脳の中枢から制御を受ける
- モザイク化と再構成
の4つがあります。」と御講義頂きました。